心理学には多くの種類があり、一概に「心理学」だけでは範囲が広すぎてわかりづらいところがあります。心理学の根本となった深層心理学の3人「フロイト」「ユング」「アドラー」についてもご紹介します。この記事ではそんな心理学を分類して、あなたが求める心理学は何なのか?をお伝えします。
シンプルな心理学の分類のやり方として「基礎心理学」と「応用心理学」の2つに分ける方法があります。
基礎心理学
基礎心理学とは、人間が等しく持っている心の仕組みを理論的に解明するためのもの。人間の根本的な部分を考えていくものです。基礎心理学には…
認知心理学
知覚・記憶・思考など人間の認知活動について研究するもの
学習心理学
人や動物が経験を通して学ぶことによって、行動を変容させていく過程を研究対象とするもの
行動心理学
人間の行動を観察することにより、その心理を研究するもの
知覚心理学
人間が持つ近く(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・深部感覚・内臓感覚など)を研究するもの
生理心理学
脳波や心電図などを使って、ある心理状態の時は脳のどこが働いているのかといったことを研究するもの
発達心理学
人が年齢を重ねるごとに、どのような人の変化が起こるのか研究するもの
人格心理学
人の持っている性格や人格といったパーソナリティについて研究するもの
社会心理学
社会の中で行動する個人の意識や行動を研究するもの
応用心理学
応用心理学とは、犯罪やスポーツなど特定の分野にフォーカスしたもの。基礎心理学をふまえ、具体的な分野で活用していくために発達した心理学です。
臨床心理学
鬱など心の病気の援助・治療・予防を行うもの
犯罪心理学
犯罪および犯罪者について研究し、犯罪予防や犯罪捜査、また犯罪者の更生に寄与するためのもの
産業心理学
産業活動における人間の心理を研究するもの
教育心理学
教育に関する分野に心理学を応用していこうとするもの
災害心理学
災害と人間心理の関係をめぐるテーマ群を扱うもの
スポーツ心理学
スポーツの領域に心理学を応用していこうとするもの
深層心理学
深層心理学とは、無意識に想定される構造や心的過程によって、人間の行動や経験の意味を解釈し解明しようとする、心理学及び臨床心理学における様々な理論の総称である。
深層心理学の代表的な学派は
- フロイトが創始した精神分析学派
- ユングが創始した分析心理学派
- アドラーが発展させた個人心理学派である
フロイトの精神分析学
精神分析は、人間には無意識の過程が存在し、人の行動は無意識によって左右されるという基本的な仮説に基づいている。ヒステリーや神経症の症状を解消する治療仮説を立てた。
精神分析は「エスー自我ー超自我」の葛藤による心的構造論という心的理解によって神経症は治されるようになった。この心的構造図式では、うつ病や精神病までの範囲に入り、それらの理解に寄与することになった。
ユングの分析心理学
分析心理学は、深層心理学理論・心理療法理論でありユングの心理学ともいわれる。
当サイトでおすすめしてる、日本人に適した心理学であると考えます。
ユングの心理学が日本人に適してる点は「集合的無意識」の存在を提唱し、元型の概念において
- 神話学
- 民俗学
- 文化人類学
などの研究に通じる深層心理理論を構成したからです。
我々日本人はDNA的に「自然神の概念が刷り込まれてる」と個人的に考え、ユングの心理学と相性が良いと思われます。
無意識の構造について詳しくはこちら
心理学は面白い!ユングの心理学の基本を学ぶなら「無意識の構造」河合隼雄著
人のコンプレックスと深層心理の関係性についてはこちら
心理学入門「ユングの心理学」コンプレックス 河合隼雄著 書評
アドラーの個人心理学
個人心理学とは、アドラーが創始し後継者たちが発展させた心理学の体系であるが、日本ではあまり使われない呼び名である。(アドラーの心理学の呼び名が有名)
アドラー心理学は個人と分割できない存在、つまり個人という全体が個人の必要な機能を使い目的に向かって行動してると提唱し人の「劣等感」を根本に考えられた心理学である。
日本でブームになったアドラー心理学であるが、日本の将来の形(少子高齢化・人口減少・機械化など)を考えるといきつくのはユングの心理学のほうがストレスなく生きていけると感じます。